旧電業会館緞帳、修復プロジェクト

 第6回

2023年夏・後編 補強、分割、計量

洗浄後に、また裏面にラテックスを厚く塗り、新しい基布を貼り付ける。この作業により、一層強度を上げ、展示に耐えうる作品として完成させていく。 毛足の長い緞帳はもともと重量があり、さらにラテックスで分厚く補強したためにかなり重くなった。運搬や作品として展示の利便性を考慮して、ラテックスが完全に乾いてから、裁断し3分割される。


再びラテックスを塗るために木枠に緞帳を釘打ちして貼り付ける。

 


仕上げのラテックスは厚塗り。柄杓でたっぷり撒いてワイパーで全体にのばす。

 


真ん中から端っこへ

 


新しい基布を貼り付ける

 


数日間乾燥した後、3分割に裁断する。写真は裁断部分をボンドで補強しているところ。
ラテックスで補強された緞帳は、さらに重量が増し一塊では運搬が困難。
また展示をするにしても、幾つかに分割されなければ、容易ではないと判断し裁断した。
緞帳としての役目を終え、作品として生まれ変わっていく。


計量作業により3点は、40キロ、30キロ、40キロと判明する。

つづく

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