「夜の絵」は村山亜土氏の遺稿に16点の布のコラージュで表現した類例のない本になっています。
[物語のあらすじ]
今は昔、ある街に《夜の絵》を描きたいという貧乏な画家が住んでいました。満足のいく絵を描けずに食べるものもなく貧困の日々を暮らしていました。ある雨の降る夜のこと。コップに滴る水滴の中に自分の求めていた風景を見出した画家は、それを描こうとしました。しかし時すでにおそく、力尽きた画家は夢見た光景が映っているコップを手にしたまま、顔に満足の微笑を浮かべながら昇天してしましました。遠い昔のお話です。
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